とある二流大学院卒の個人的見解

二流大学院卒ITプレイヤーが学習や世の中の動向に対する自分の意見を綴っていくブログ

雑談というより愚痴 ~実験の単位は講義の単位より軽い?~

 久しぶりの更新です。大学のほうが忙しく、時間を割くことができなかったため、更新遅れました。そして、今回はそれに対する愚痴になります。

 私は理系です。何を当たり前のことを言っているのかと思うかもしれませんが、理系には実験があるのです。それも私の大学では、月曜日から金曜日の午後全て。13:00~実験が終わるまでずっと。それにプラスして、各実験にレポートが課されており、一つのレポートには文献、教科書に目を通して理解し、得られたデータをまとめ、そこから何が言えるのかを考察し、考察を補填するための文献を探して、、、と繰り返していかなくてはならず、8時間以上かかるのが基本です。(理系の方から見れば当たり前どころか足りないというかもしれませんが。)これだけでも、実験で週40時間の学習が余儀なくされるのです。

 それにもかかわらず、文部科学省の規程では以下のようになっています。

2 前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。
一 講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
二 実験、実習及び実技については、三十時間から四十五時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。ただし、芸術等の分野における個人指導による実技の授業については、大学が定める時間の授業をもつて一単位とすることができる。
三 一の授業科目について、講義、演習、実験、実習又は実技のうち二以上の方法の併用により行う場合については、その組合せに応じ、前二号に規定する基準を考慮して大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。

 即ち、普通の講義の半分程度しか単位としての機能を果たさないのです。私の行っている実験も、実質ならば週40時間が13週間、計520時間であり、45時間で割ったとしても、11単位にはなるのに、6単位扱い。結果、午後は実験で埋まっているため、午前中の講義がすべて埋めないと単位数が危ないといった事態になるわけですね。そうすると、予習復習の時間をとることができないから、講義にいていくことがつらくなり、朝9時から、夜9時まで学習しっぱなしという、一般に言う自由な大学生らしからぬ状態に陥るわけです。同じ学科の人はもう、大学に泊まり込むようになってきました。泊まりたくて泊まっているわけじゃありません。実験終了後に、レポートをまとめはじめ、その日のうちに終わらせようとすると家に帰っても、休息の取れる時間がほぼないだけです。

 実験のほうが講義よりも大変なのにもかかわらず、文部科学省の規程がこうなっているのは、文系のフィールドワーク等と同一視されているからであり、そちらのほうを主に見ている人が文部科学省をつかさどっているのではないかと考えている。大学の変革における露骨な理系学部阻害(意図しているのかそうでないのかはわからないが)は進んでおり、この国にいるのに嫌気がさす科学者は後を絶たない。しかも海外に逃げた日本人、もう彼らは日本人として研究したものではないにもかかわらず、何かしら賞などをとると、「日本人が・・・!」と騒ぎ立てるのにはもううんざりだ。私も国外逃亡しようと考えているのだけれどもね。

 

 話は変わるけれども、高校と大学で大きく違う点は一つの分野に対する講義が週に1回しかないが、高校の時と教科書の厚さは同じであることでしょう。また、定義を言って利用方法を示すだけというのもすごい大変です。いうなれば、微分の説明の時、定義だけ言えば、積の微分や合成関数の微分は分かるよね?といった感じの講義です。奴らにかかれば、高校数学は一週間に1回90分の講義を30回繰り返すだけで、範囲がすべて終わってしまいそうです。しかも、一週間に一回だけなので、記憶の定着率がすこぶる悪い。大学の講義が、過去問ゲーと呼ばれるのも理解できるでしょう。高校における基礎なしの理科一冊がたった15回の講義で終わり、その範囲全体がテスト範囲だと考えてみてください。いかれているとしか言いようがないでしょう。過去問とテスト問題は変わらないことがほとんど。すなわち、真面目に学んだ人より、過去問を解いておいて、それをチャチャっと覚えた人のほうが点数が良くなり、楽に進級できる。これが日本の理系なのではないかとつくづく感じています。こんなのをたくさん修士博士に抱え込むような大学院重点化等行ったところでいい結果が起きるわけがないのは火を見るよりも明らかでしょう。

 

 ふぅ~~少しすっきりした。こんなどうでもいい文章を読んでくれてありがとう!!

テスト期間が終わればまた、更新できるようになります。