同じ学部の人たちと昼食を食べていた時に面白い話が合ったので、それにかかわる内容を書き留めておこうと思います。
A.「辛くない唐辛子が欲しいよ。唐辛子の味は好きなんだけど、辛みがね。」
B.「じゃあ、カプサイシン、抽出するしかないんじゃないの?」
A.「いや、こう、抽出だとなんか、しなしなになって、味が落ちるじゃん」
C.「じゃあ、CRISPR-Cas9とかで、辛くない唐辛子作るとか」
A.「いや、違うんですわ。やっぱり、自然に人が手を加えるのはどうかと思うんだよ。」
C.「実際、CRISPR-Cas9による結果は自然界で起こりうる現象を短期間で集中して起こしているだけだから、早いか遅いかの問題でしかない」
A.「それもそうだけども、でもなんか、自然に手を出して変えるのは好ましく思えない」
B.「また、人も自然じゃん。ウイルスが、人間のDNAを組み替えて、自分の複製を行っているということと、大して変わらないじゃん」
A.「ウイルスに高尚な精神はないんじゃないの」
B.「僕はあると思うけどな。すべての動植物や、AIにも」
A.「AIは違うやん。だって、あれらは人間のプログラムでうごいているだけであって・・・」
C.「だとしたら、ゲノムというプログラム通りに、人間も電気で動いているよね。」
A.「でも多様性は?AIの確率は人間が作ったものじゃん?」
B.「最新のものなら、量子力学的な電子揺らぎによるものが作られてきているよ。」
C.「すなわち、人間が作ったAIというものは、ある程度、人間から一応独立した行動を起こすものとなっているから、自己複製を可能にすれば、人間のそれと何ら変わらないよね。」
A.「確かになぁ。」
・・・中略・・・・
A.「実際信じられるのは、コギト・エルゴ・スムだけだね。」
B.「僕はそれも信じられないけどな。」
A.「じゃあ、そのように否定しているのは誰なの?自分自身の精神じゃん」
C.「そうも言いきれないんじゃないか。思考しているからと言って、それが神によって、そう思わされているだけかもしれない。」
A.「そういう風に客観的に分析しているもの自分じゃん」
B.「それも、繰り返しの議論になるが、そのように神に思わされているだけかもしれない。」
A.「じゃあ、その神は?そのうえにその神に精神を与えているがいないとそのような行動はしていないとなると、無限ループになって、終わりがなくない?」
B.「ここでは、神という言い方をしたけれども、別な言い方をすると、相互作用をする体系のアンサンブルが存在したとして、自分の思考は孤立系なのか、閉じた系なのか、開いた系であるのかが分からないから、外部からの精神エネルギーを受け取ることによって、思考させられているだけの、精神力学に、そんな力学があるとすればだけど、依存する意思を持たない粒子の移動であるだけかもしれない。」
C.「すなわち、転がっている球が、自ら転がっているのか、何かに押されて転がったのかは転がっているという事実からだけじゃわからないということで、転がるを思考するに変えても一致する。という話だよね。」
A.「いや、でも、人間精神が存在しないとは言えない。」
C.「最初から、そんな話はしていなくて、「考える。ゆえにわれあり。」を否定しているだけで。今の話で言いたいことは、「考える。ゆえにわれあるかもしれないし、ないかもしれない」ということだよ。」
A.「そうか、う~んそうなのか。言い切れないのか。」
B.「AIの話でもしていた通り、AIが自分自身で考えているというよりは、外部からの入力に対して、その状況になった場合のきまった出力を出すというのが生物すべての特徴だからね。」
C.「もしかしたら、寝ている間に頭の中にあるプログラムを書き換えられて、定期的にアップロードされているのかもしれない。」
A.「神がずっと見てて、ちげーよと言いながら書き直してるってことでしょ?やだなぁ」
・・・中略・・・
B.「ちなみに、今回の話に近いんだけれども、アンダーテールって知ってる?」
A.「聞いたことはある。けど詳しくは知らない」
B.「実際、自分たちのいる世界がどうなっているのかというのは、ある力学的な法則と流れで成り立っていて、ある内容に対して一つの出力をする、という点でプログラム上のシミュレーションと何ら変わらないわけだよね。」
A.「確かにね」
B.「そこで、アンダーテールの世界だと、フラウィってやつがいるんだけど。ほかのキャラクターはリセットすると一定の反応しか示さないのに対し(実はそうでもないけど)、フラウィはこちらのリセットのことを知っていて、話す内容を変える。そして、彼は言うんだ。君と僕は特別さ!ってね。しかしながら、勿論フラウィもプログラムなわけだから、話す内容は本当のリセットを行えば一定なわけで。」
A.「すなわち、我々はこのようなシミュレーションのキャラの一人かもしれないと?」
B.「大いにありうるよね」
・・・中略・・・
A.「こう大きな話をしていると、自分なんてどうでもよいものに感じてくるよな・・・」
B.「でも、自分からみたら、重要なものじゃん。大きい話をしても、自分自身は小さくならないんだよ。だから、実験をやって、レポートを終わらそう。」
A.「毎日実験はきついんだよ。次の週までにレポートというのも意味ないじゃん。」
結論:理学部の実験が主な場所に入ると、哲学的な思考を昼食でするぐらい精神的に追い詰められています。ということでアンテ(アンダーテール)をお勧めしておきます。ちなみに、Bが私です。(誰も聞いていない)