とある二流大学院卒の個人的見解

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学習基礎講座.6 「学習の効率化」 英語編 2

 学習基礎講座「英語編」2編目です。

 前回、チャンク読みに関わる内容を行いましたが、説明が不十分であったため、そこに関わる内容を行います。そのあと、文法イメージを作り上げる学習法を考えていきましょう。

 では、チャンク読みですが、前回いきなり文章を切っていきましたが、どのように切っていったのかを一緒に見ていきましょう。

 While the human struggle to find cures for diseases that now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

 この文章を読み上げるとき、接続詞 Whileで始まっているので、まず、While「一方で」と言い切ります。

 While / the human struggle to find cures for diseases that now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

では、何に対する一方でなのかというのが気になります。それに関わる内容にかかわる文章の基本、the human struggle「人々はもがく」を言うと、一応、節「人々はもがく一方で」という形になり、これでも十分、節の形になっています。

 While / the human struggle / to find cures for diseases that now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

しかしながら、どのようにもがいているのかということも言いたい。そうすると、to不定詞の副詞的用法「○○するために」を用いて説明します。struggleが自動詞であるから、名詞的用法を用いることはできないし、形容詞的用法も文法的に用いることができないため、結果副詞的用法として使われているということも意識しながら読み上げましょう。ここでは、to find cures「治療法を見つけるために」という部分まで言い切ると、文章として「人々が治療法を見つけるためにもがいている一方で」となります。この時、to find で切らない理由は、find は他動詞「見つける」であって、何を見つけたのか言い切らないときれいな文章にならず、findとcuresのワードボンドはほかのものより強いと考えられるからです。

 While / the human struggle / to find cures / for diseases that now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

ここで次は、治療法は何の治療法なんだろうとなります。そこで、「○○のための」という副詞を作る前置詞forを用いて、for diseases「病気のための」とします。

 While / the human struggle / to find cures / for diseases / that now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

では、「病気のための治療法ってのはわかっているよ!どんな病気?」と思うわけですが、ここを制限用法の関係代名詞を用いて説明しようとするわけです。しかしながら、ここで会話しているとき、考慮すべきファクターが今まで以上にあります。次に来る文章はどのような文章で、単語は言いたいことに対して文法的にどこに来るのが正しいのか。これを考慮して語を選ぶため、やや時間がかかります。実際、Nativeの音声を聞いていても、/(スラッシュ)部分の空白は音声ではほぼ分からないのに対して、この関係代名詞直前はよく聞いていれば、音の空白があることに気づくぐらいになっています。

 While / the human struggle / to find cures / for diseases // that / now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

次は、特殊な構文の一つ、代名詞内の時間副詞句は名詞の部分に持ってこられることがあるというものですね。基本的にyesterday, today, now, early morning, on Sundaysなどといった時間を表す副詞句は基本的に文章の終わりか、それとも初めに持ってくるかというのが基本であり、強調構文でもなければ最初に持ってこられることはないのですが、名詞がなくなることによって、そこの空白に何かを持って来たくなるんでしょうね。ほかの句と比べ自由に動ける副詞がそこに移動してくるという形になることがあります。勿論副詞句は独立であるから、そこで切れます。しかも、ある程度「今」を強調するために、nowの前にもある程度の空白を置きます。

 While / the human struggle / to find cures / for diseases // that // now / are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

あとは、病気の説明 be said incurable「不治だといわれている」は一つの動詞+形容詞として一つのまとまりであるから、これで今回の文章の副詞節は読み方が分かります。

 While / the human struggle / to find cures / for diseases // that // now / are said incurable, //// new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

次からは同様に区切っていくと、次のようになる。(new diseasesとcontinueとのボンドより、continue to doとしてのボンドがどちらかといえば強いが、これはコロケーションとして長い間使われ続けてきた結果、一つのまとまりとして見られてきているからである。同様に、in spite ofも一つの前置詞とみなす。)(bringing 以下は分詞構文による副詞句である)

 While / the human struggle / to find cures / for diseases // that // now / are said incurable, //// new diseases / continue to emerge // bringing anxiety // in spite of the great progress / in medical science / over recent years.

切り方はほかのやり方もあるけれども、基本的なものこのような方法で切っていくと分かりやすいでしょう。

 説明であったため少々時間をかけましたが、音読する速度で解析ができるように努力しましょう。

 

 文法のはなしをします。

 日本語と英語の一番異なる点は修飾が先に来るか後に来るかということです。日本語を見てみると、

 「窓辺に座っている赤い髪の女の子が熟したリンゴを食べている」を分解してみると、

 「{(窓辺に”女の子の場所”)座っている”女の子の状態”}(赤い髪の”女の子の形容”)女の子が”主語”(熟した”リンゴの形容”)リンゴを”目的語”食べている”動作状態”」すなわち、”女の子の○○”はすべて女の子という単語が出てくる前にすべて出てきており、”リンゴの○○”は全てリンゴの前に出てくるというのが日本語の基本です。

 しかしながら、

 「A girl with red hair sitting on the windowsill is eating a ripe apple.」は

 「A girl (with red hair "girlの形容") {sitting "girlの状態" (on the windowsill "girlの場所")} is eating a (ripe "appleの形容") apple.」となり、girlに関しては後ろから修飾しています。英語は基本的には後ろから修飾するのです!

 「ちょっと待てよ?a ripe apple は前から修飾してるじゃん!嘘つきめ!」と思った方。よく見ていますね。基本的には後ろから修飾するのですが、一単語の形容詞句では、後ろからではなく手前から修飾するよというのが例外です。

 だから何?となりますよね。しかしながら、これと基本的な知識を入れていけば、簡単に英語の構文を決定できています。では、その基本的な知識とは何でしょう。それは文構成と句節構成です。

 文構成はいわゆるS,V,O,C,M的な話です。基本的には文はSV、SVC、SVO、SVOO、SVOCで表されていて、M(副詞句、節)はある程度自由に移動できると考えましょう。

Sには何が入りますか?・・・名詞(句,節)ですね。

Vは?・・・動詞(句)ですね。

Oは?・・・名詞(句,節)です。

Cは?・・・形容詞(句,節)または名詞(句,節)です。

 そしてもう一つ、S,V,O,C以外の場所には、単独の名詞句、動詞句、形容詞句は存在しえず、新たな節内または句内である必要があるということです。

 抽象的でわかりにくい話ですが、具体例を出すために句構成の話をして戻ってきます。句は、「名詞句」、「動詞句」、「形容詞句」、そして「副詞句」の4種類があります。

 名詞句や節は名詞にその状態を説明したものであり、先ほどの「A girl with red hair sitting on the windowsill」がその一例になるでしょう。説明のために、「A little girl with red hair sitting on the windowsill」にします。ここでのlittleは形容詞としての役割を果たしており、また、後述しますが、分子句は形容詞句、前置詞は副詞句を作っています。よって、これらによってgirlが修飾されて、結果全体として、名詞のような役割を果たします。そのほかの例としては、Learning EnglishやWhat is the most important があります。

 動詞には動詞句しか存在しません。というのも、英語は動詞基準の派生が非常に富んでいるように、動詞を初めに造る文化であるため、節を作る必要性がないからです。前の文では「is」ですね。文法学者的には正しくはないといわれたのですが、助動詞を動詞句に含める考え方を私はお勧めしています。

 形容詞句はimpressiveやvigorousというもののほかに、過去分詞形がそれにあたります。interest「~に興味を持たせる」の過去分詞形interested「興味がある」や、excit「~をワクワクさせる」の過去分詞形excited「ワクワクする」などは形容詞のイメージがあるでしょう。同様に、written「書かれた」、carried「運ばれた」なども形容詞として扱ってよいでしょう。また、an assignment to study 「勉強するための宿題」のto study「勉強するための」も形容詞句として扱えます。

 副詞句は前置詞on, during, for, into, toによって作られたり、副詞 however, therefore, first, now, tomorrow morningといったものによって作られます。また、if, whenなどは副詞節を作ります。例えば、I will go shopping if it is sunny tomorrow.ではif以降が副詞節です。

 以上の内容を踏まえたうえで

「A girl with red hair sitting on the windowsill is eating a ripe apple.」

を分析すると、

名(A girl with red hair sitting on the windowsill)動( is )名(eating a ripe apple).

この時、girlはeatingな状態であるからSVCとなるとみることができます。ちなみに、別な見方も存在して、

名(A girl with red hair sitting on the windowsill)動( is eating)名( a ripe apple).」

即ち、SVOとする流派もあります。

(私は分詞の時点で動詞でないから動詞に含めるのはいかがなものかと感じていますが、下の人もそこそこ多いように感じます。)

もう一つの例として、

 While the human struggle to find cures for diseases that now are said incurable, new diseases continue to emerge bringing anxiety in spite of the great progress in medical science over recent years.

を分析すると、

 副{While 名(the human)動(struggle) 副(to 動<find> 名<cures 副”for diseases that 副’now’ 動’are’ 形’said incurable’”>),} 名(new diseases)動( continue)名( to emerge )副{bringing anxiety 副(in spite of the great progress)副( in medical science)副( over recent years)}.

即ち、While+S'+V'+M',S+V+C+M と分かります。文章を書く場合、存在しえない場所に句があった場合、間違いであるということを念頭に入れるといいでしょう。次回は今までの英語に関わる演習問題を作成します。気長に待っていてください。