とある二流大学院卒の個人的見解

二流大学院卒ITプレイヤーが学習や世の中の動向に対する自分の意見を綴っていくブログ

講義5.学習各論4 複合思考型

 今回の内容は各論の最後にして、大学受験の関門、複合思考型に入ります!!

 とはいったものの、この内容はある一定のランク以上の学力を有した人しか必要のない学習と言ってしまってよいかもしれない。点数を上げる目的だけなら、ほとんどの中学生には不要であると考えています。(現行の入試制度では)

 この複合思考型の問題では、今までの知識を総動員して、自分で単一思考型問題の補題を作り上げながら、最終的な問題の解答を作成するという長きにわたる道を完遂しなくてはなりません。そのうえで「当たり前の感覚」「try and error」はとても重要な役割を果たします。

 ここでいう「当たり前の感覚」とは外延を投入したときに、おおらかな心をもってして、矛盾点が見つからないかどうかを考えることです。即ち、明らかに自分の解答が自然科学的法則を無視していたり、その解答を読んで何を言っているか理解できないということはこの型の問題では非常に起こりやすいため、途中途中でそのような「常識」を道具として用いていくということです。「常識」と書きましたが、私にとってみれば、H-Hの結合エネルギーは435J/molでC-Cの結合エネルギーは大抵350J/molぐらいということは知っていたため、これも反応時に出るエネルギーからのエネルギー計算で用いることができる「常識」となるのです。(高校の基礎なしの化学まで行っていないとそもそもわからないか)その他にも、物語的にはこういう進め方をするものが多いよな、とかも「常識」に当たります。

 次に「try and error」の話をしていきましょう。そもそも複合思考型の問題に対して一発で完璧な答えを思いつこうというのはおこがましい行為であることを念頭に置いていてほしい。そのため、下書き70点程度を作成した後、答の推敲を繰り返しながら100点に近づけていくという形をとったり、とりあえずわかるところまで進めた後、問題の言いかえ(式変形も含む)を繰り返すことによって、自分の記憶にヒットするものを探すことが重要であると言えます。

 具体的に考えないと分かりにくいので例として現代文についてあげます。現代文の評論では、「傍線部A『~~~』とあるが、それは何故か。その理由を〇〇文字以内で説明しなさい。」などといった問題が多々見受けられます。この場合、大抵の問題では、(a)筆者の主張につながる重要な部分か、もしくは(b)思考をサポートしうる何かしらの例示であることが多いので、問題の分類がa,bまたはそれ以外のどれになるのかを判断するという補題があります。もし、aであるなら、では、なぜその部分が重要であるのか、それをいうだけの根拠はどこに述べているのか、それを用いて読者に何を訴えているのかをそれぞれ補題として解答を作成します。その補題をすべてクリアした後、それぞれの内容をつなげたときに、自らの「当たり前の感覚」を頼りにしていきます。即ち、筆者の主張に沿っているか、「常識」と矛盾していないか、主語述語は一致しているかを考えていきます。そして最後に「try and error」の考え方を用いて、文字数を合わせていったり、内容がよりしっくりくる形に直していって完成です。

 こういったように、問題を解くプロセスを単純化し、その内容に対して自分での達成度を確認していけば、模試の自己採点で解答とあっていないからとりあえずバツといったものではなく、ここまでできているから何点ぐらいもらえるだろうなどといった思考もついてくると信じています。

 今回はここまでと致しましょう。次回から各教科に対する学習方法論に入っていこうと思います。次回は国語です。